朝起きて蛇口をひねったら、水が一滴も出てこなかった。
そんな経験がある人は、水道管の凍結を疑ったほうがいいかもしれません。
「うちは寒冷地じゃないから大丈夫」と思っている人ほど、実は対策をしていなくて痛い目に遭いがちです。
今回は、なぜ水道管が凍結するのか、そして地味だけど一番効果的な対策を整理しました。
目安は「マイナス4℃」、太平洋側でも他人事ではない
水道管の凍結は、寒冷地だけの話ではありません。
外気温がマイナス4℃近くまで下がる寒波が来ると、ふだん雪の少ない地域でも、屋外に露出した水道管や、日当たりの悪い北側の配管が凍結することがあります。
「今年は特に冷え込むみたいだ」という予報が出たときこそ、普段は気にしない人にとっての要注意日です。
なぜ「水を出しっぱなし」が効くのか
凍結対策としてよく聞く「水を少し出しっぱなしにしておく」という方法、実際には理にかなった仕組みです。
水道管の中で水が動かず止まっていると、その場所の熱がどんどん外に逃げていき、やがて氷点下まで冷えて凍ります。
一方、水を流し続けていると、地中や建物内から供給される比較的温かい水(冬でも5℃前後)が管の中を通り続けるため、熱が一箇所に留まらず、凍結温度まで下がりにくくなります。
ポイントは、大量に流す必要はまったくないということです。
鉛筆の太さくらい、水の流れが途切れない程度で十分効果があり、一晩流しっぱなしにしても、水道代の増加はおよそ40円程度が目安とされています。
「凍結で水道管が破裂して修理代が数万円かかる」ことを考えれば、この40円は十分に安い保険と言えます。
屋外の蛇口・給湯器まわりは、水抜きも検討する
水を出しっぱなしにする方法は手軽ですが、長期間家を留守にする場合には向きません。
そういうときは、水道管の中の水そのものを抜いてしまう「水抜き栓」を使う方法があります。
水抜き栓は、屋外の蛇口や給湯器の配管に設置されていることが多く、栓を閉めて水を抜いておけば、そもそも管の中に凍る水がない状態を作れます。
自宅に水抜き栓があるかどうか分からない場合は、屋外の蛇口の根元や、給湯器の配管まわりを一度確認しておくと、いざというときに慌てずに済みます。
屋外に露出している配管には、市販の保温材や凍結防止テープを巻いておくのも、あわせてやっておきたい対策です。
破裂するのは、実は「凍った場所」とは限らない
「凍った部分の氷が膨張して、そこがそのまま割れる」と考えている人が多いのですが、正確には少し違います。
水道管の中の水は、浄水場から常に一定の圧力がかけられた状態で満たされています。
ある一箇所が凍ると、そこが栓のようにふさがってしまい、栓より先にある水は逃げ場を失います。
そこにさらに、水が氷になる際の体積膨張(およそ9%)が加わることで、行き場のない圧力がどんどん高まっていきます。
この圧力に耐えきれなくなった瞬間、配管は破裂しますが、それは凍結した場所そのものではなく、圧力が集中しやすい継ぎ目や、管が細くなっている部分など、少し離れた場所で起こることも珍しくありません。
「凍っている場所さえ温めれば安全」と思い込まず、配管全体をルートとして意識しておくと、被害箇所を見つけやすくなります。
もし凍結してしまったら、お湯を直接かけるのはNG
実際に水が出なくなってしまった場合、焦って熱湯を直接かけたくなりますが、これは避けたほうがいいです。
急激な温度変化で配管が破裂することがあるためです。
タオルを巻いてから、ぬるま湯を少しずつかけて自然に溶かすか、気温が上がって自然に解凍するのを待つのが基本の対処法です。
数日たっても水が出ない、水漏れの音がするといった場合は、配管自体が破裂している可能性があるので、無理せず水道業者に相談してください。



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