ドラム式洗濯機、乾燥が年々遅くなる本当の原因|フィルターの「奥のもう一枚」で変わる

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糸くずフィルターは毎回きちんと掃除しているのに、去年より今年、年々乾燥にかかる時間がじわじわ伸びている気がする。

冬になって乾燥機の出番が増えるこの時期、そんな違和感を覚える人は多いと思います。

実はこれ、フィルター掃除をサボっているせいではありません。

フィルターの目をすり抜けた微細なホコリが、何年もかけて別の場所に積もり続けているのが本当の原因であることが多いです。

フィルターの奥に、誰も掃除しない「熱交換器」がある

ヒートポンプ式のドラム式洗濯乾燥機は、電気で圧縮した冷媒を使って空気から熱をくみ上げ、その熱で乾いた温風を作る仕組みで動いています。

この熱のやり取りをしているのが「熱交換器」と呼ばれるアルミ製の細かいフィンの集まりで、乾燥フィルターよりさらに奥、機種によっては本体を開けないと見えない位置にあります。

フィルターはあくまで大きめのホコリ・糸くずを受け止めるためのもので、フィルターの網目をすり抜けるくらい細かいホコリは、そのまま奥の熱交換器まで流れ着いてしまいます。

熱交換器のフィンは狭い間隔でびっしり並んでいるため、細かいホコリが少しずつ絡みついて、何年もかけて風の通り道を塞いでいきます。

フィンにホコリが積もるほど熱をやり取りする効率が落ちるので、同じ乾燥コースを選んでも、年々乾燥に時間がかかるようになっていくというわけです。

「フィルターは毎回空にしているのに、なぜか乾燥が遅い」と感じている人ほど、実はこの奥の詰まりが進んでいる可能性があります。

乾燥時間が伸びるのは、電気代が余分にかかっているサイン

熱交換効率が落ちるということは、同じだけ衣類を乾かすのに、これまでより長く運転し続けなければいけないということです。

乾燥時間が1.5倍に伸びていれば、単純計算でその分の電気代も1.5倍近くかかっていることになります。

「最近ちょっと時間がかかるな」くらいの体感でも、積み重なると年間の電気代にはっきり差が出てくる部分です。

買い替えを検討する前に、まず今の洗濯機の乾燥時間が、購入時の取扱説明書に書かれている目安時間からどれくらい伸びているか、一度比べてみる価値があります。

実は、多くの人が「一枚目」で終わっている

ここで一つ、プロがまず最初に確認する、地味だけど効果の大きいポイントがあります。

多くの機種では、普段外して掃除している乾燥フィルターの、さらに奥にもう一枚「内部フィルター」が入っています。

この内部フィルターは、送風ファンのすぐ手前に位置していて、一枚目のフィルターをすり抜けた細かいホコリの、最後の砦のような役割を果たしています。

ところが、取扱説明書をよく読まずに使っている人のほとんどは、一枚目のフィルターだけを毎回掃除して満足してしまい、この内部フィルターの存在自体に気づいていません。

取り外し方は機種によって多少違いますが、多くの場合、つまみの部分を奥に押し上げて爪を外し、そのまま上に引き上げると外れる作りになっています。

ここは前面の小さな扉を開ければ届く、メーカーも「ユーザーが手入れしてよい」としている範囲なので、工具を使った分解とはまったく別物です。

外したら水洗いして、生地を傷めないようしっかり乾かしてから戻すだけで、送風ファンに一番近い場所のホコリまで、無理なく減らすことができます。

「一枚目のフィルターは毎回空にしているのに乾燥が遅い」と感じていた人は、まずこの内部フィルターの存在を確認するところから始めてみてください。

それでも改善しなければ、その先は熱交換器の詰まり

内部フィルターまで掃除して、それでも乾燥時間が明らかに長いままなら、ホコリはすでに熱交換器まで到達している可能性が高いです。

ここから先は、正直自分で開けないほうがいい場所になります。

熱交換器にたどり着くには本体のカバーを外す必要があり、機種によっては配線や冷媒の配管のすぐそばまで手を入れることになります。

実際に、ネジの長さを一本間違えて締め直しただけで水漏れ事故につながった例も報告されていて、素人作業のリスクが低い場所ではありません。

メーカー保証との関係でも、正規の業者以外が分解すると保証の対象外になることが多いので、無理に開けようとしないほうが、結果的に安く済みます。

症状が出ていたら、ヒートポンプ・乾燥経路クリーニングを検討する

洗濯機クリーニングを専門にしている業者の中には、この熱交換器や乾燥経路そのものを分解して洗浄する「ヒートポンプクリーニング」というメニューを用意しているところがあります。

実際にこのクリーニングを行うと、乾燥時間が購入当初に近い水準まで戻ったという報告もあり、フィルター掃除だけでは届かない部分の詰まりを解消できます。

依頼を検討する目安は、「フィルターも毎回掃除しているのに、乾燥時間が明らかに伸びている」「生乾きのような匂いが残るようになった」と感じ始めたタイミングです。

症状が軽いうちに一度分解洗浄をお願いしておくと、電気代のロスも、洗濯機自体の寿命への影響も、最小限に抑えやすくなります。

冬本番で乾燥機をフル稼働させる前に、一度乾燥時間を計ってみて、明らかに遅くなっていないか確認しておくと、今年の冬を余計な電気代なしで乗り切れるはずです。

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